質問集・用語集

り|矯正歯科の用語解説

力系(りきけい)

歯にかかっている力とモーメントの、全体の組み合わせを指します。一つの力だけでなく、複数の力や回転の働きをまとめてとらえる考え方です。

どのような力系が歯にかかるかによって、歯の動き方(移動・傾斜・回転など)が決まります。望む歯の動きを実現するために、装置を通じて力系を設計・調整します。歯には、装置を通じて複数の力や回転の働き(モーメント)が同時にかかっており、これらをばらばらにではなく、全体の組み合わせとしてとらえる考え方が力系です。

歯が最終的にどう動くか(平行に移動するか、傾くか、その場で回るか)は、個々の力ではなく、それらが合わさった力系全体によって決まります。たとえば、同じ方向へ押す力でも、そこに加わるモーメントの大きさが変われば、歯の動き方はまったく異なります。そのため、望む動きを実現するには、力とモーメントをどう組み合わせるかを設計し、装置を通じてその力系を歯にかける必要があります。矯正治療は、この力系を意図的に設計・調整することで歯を目的の位置へ導く技術ともいえ、力学的な理解が治療の精度を支えます。