質問集・用語集

あ|矯正歯科の用語解説

圧迫側・牽引側(あっぱくそく・けんいんそく)

歯に力がかかったとき、歯の根の周囲で、押される側を「圧迫側」、引っ張られる側を「牽引側」といいます。

圧迫側では骨が溶け(骨吸収)、牽引側では新しい骨が作られます(骨添加)。この二つの側で異なる反応が連動して起こることで、歯は骨の中を移動していきます。歯に力がかかると、歯が進もうとする方向の側では歯と骨の間が押し縮められ(圧迫側)、反対側では歯と骨の間が引き伸ばされます(牽引側)。

この圧迫側と牽引側では、正反対の反応が起こります。押し縮められた圧迫側では、骨を溶かす細胞(破骨細胞)が働いて骨が吸収され、歯が進むスペースがつくられます。一方、引き伸ばされた牽引側では、骨を作る細胞(骨芽細胞)が働いて新しい骨が加えられ、できたすき間が埋められます。一本の歯の両側で、この「溶ける」と「作られる」が連動して進むことで、歯は骨を壊しながら、かつ骨に支えられながら、ゆっくりと移動していきます。ただし、圧迫側に強すぎる力がかかると組織が傷んで一時的に動きが止まる(硝子様変性)ため、適度な力が大切です。歯が動くしくみの、基本となる考え方です。