質問集・用語集
は|矯正歯科の用語解説
歯の移動の三相
矯正で歯が動いていくときの、動き方の段階を三つに分けた考え方です。力をかけた直後の動き、いったん動きが止まる時期、再び動き出す時期、という流れをたどります。
力をかけると歯はまず少し動き、圧迫側の組織の変化(硝子様変性)でいったん停滞し、その組織が処理されると再び動き出します。歯の移動が一定の速さで進むわけではないことを示す考え方です。歯は力をかけ続ければ一定の速さでまっすぐ動いていくわけではなく、速く動く時期と、ほとんど動かない時期を経ながら進んでいきます。
まず力をかけた直後、歯と骨の間のわずかな余裕の分だけ、歯は比較的すみやかに少し動きます。次に、圧迫側の組織が強い力で変化する(硝子様変性)と、骨を溶かす働きが妨げられ、歯の動きがいったん停滞します。そして、この変化した組織が周囲から処理・除去されると、再び骨の吸収が進んで歯が動き出します。この三つの段階を知っておくと、治療の途中で歯の動きが一時的にゆっくりに感じられても、それが自然な経過の一部であると理解できます。歯の移動が一定の速さでは進まないことを説明する、生物学的な考え方です。
