矯正歯科治療とは

初めての方へのご案内

健康で快適な、より良い人生のために。

矯正歯科治療は、歯並び・かみ合わせ・あごの骨格や輪郭などを改善する歯科医療です。お口元は、見た目の美しさの他にも、食事や会話、笑ったりといった社会との重要なコミュニケーションに関わる部位です。歯並びとかみ合わせを整えることは、お口の健康を保つうえでの土台になります。

こちらのページは、初めて矯正治療をお考えの方へ、正しい知識と情報を分かりやすくご説明する「導入編ガイド」です。

その方の症状やご都合に応じた具体的な治療説明につきましては、当院の初診相談をお受けください。

はじめに、ひとつだけお伝えしたいことがあります。矯正歯科治療は、歯を動かして見た目を整えるだけの処置ではなく、かみ合わせという機能を長期にわたって安定させることを目指す医療です。歯を動かすこと自体は多くの方法で可能ですが、「どの歯を、どこまで、なぜ動かすのか」を決めるのは診断です。当院は1973年の創立以来、矯正歯科治療のみを専門とする医療機関として、検査資料にもとづく診断と、世界の矯正歯科で検証されてきた原理原則に立った治療を続けてまいりました。初めての方には、まずこの「診断から始まる医療である」ということをお伝えしたいと思います。

このガイドは、上から順に読むと「矯正治療とは何を目指す医療か」から「実際に始めるにはどうするか」まで、ひとつながりの物語として理解できるように並んでいます。時間のない方は、気になる章だけをお読みいただいても構いません。より詳しく知りたくなったら、各章の「関連」リンクから深いページへ、言葉の意味に迷ったら用語解説(約2,400語)へ。当院のウェブサイト全体が、このガイドの続きです。

理想的な治療結果の5項目+1

理想的な治療結果の5項目+1

私たちは、理想的な矯正歯科治療の要件として、これら5つの項目がバランス良く満たされる必要があると考えています。その上で、できるだけ多くの歯を残せるような治療方針を考えます。

なぜ「5項目のバランス」なのでしょうか。たとえば、見た目の美しさだけを追いかけて無理な位置に歯を並べれば、かみ合わせの機能が犠牲になり、後戻りしやすい不安定な結果になります。逆に、機能だけを考えて口元の調和を顧みなければ、患者さんの本当の願いには応えられません。健康・機能・美しさ・安定・メンタル——どれか一つが欠けても、それは私たちの考える「理想的な治療結果」ではありません。5つを同時に満たす一点を、精密な検査と診断で探し当てることが、矯正歯科医の仕事です。

そして「+1」のできるだけ多くの歯を残すは、当院がとりわけ大切にしている姿勢です。抜歯が必要な場合は確かにあります。しかしそれは、あごと歯の大きさのバランスを精密に分析し、抜かない選択肢と比較検討したうえでの結論であるべきです。当院の治療の基本理念とその学術的背景は、治療の基本理念のページで詳しくご説明しています。

矯正歯科治療で得られること

治療することで軽減できるリスク

キレイで安定した歯並びは、自信・自尊心の向上にもつながり、その方の明るい前向きな人生に、とても大きなプラスとなります。

ここに挙げた「美しさ・健康・機能・メンタル」は、別々のものではなく、互いに支え合っています。歯並びが整うと歯みがきが行き届き(健康)、しっかりかめるようになり(機能)、口元に自信が持てて自然に笑えるようになる(美しさ・メンタル)。一つの改善が次の改善を呼ぶ好循環こそ、矯正治療の本当の価値だと私たちは考えています。

治療することで軽減できるリスク

  • 虫歯・歯肉炎・歯周病のリスク
  • かみ合わせの不調
  • 発音障害
  • 歯やあごの健康の障害

でこぼこの歯並びは歯ブラシの毛先が届きにくく、むし歯や歯周病のリスクを高めます。かみ合わせのずれは、特定の歯だけに負担を集中させたり、あごの関節や筋肉に無理を強いたりすることがあります。矯正治療は、こうしたリスクの「原因のほう」に働きかける治療です。ただし、効果の現れ方には個人差があり、治療そのものに伴うリスクや副作用もあります。良い面だけでなく、矯正歯科治療に伴うリスクや副作用もあわせてお読みいただいたうえで、ご判断ください。

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歯並び・かみ合わせ・お顔の症状

その方の症状と、ご希望に応じた矯正治療法があります。

その方の症状と、ご希望に応じた矯正治療法があります。

一般的に、どのような歯並びであっても、それぞれの症状に対する改善策は存在します。どのような症状であっても矯正歯科治療を諦める必要はありません。考えられる治療法・治療方針の中で、ベストな方針を立てることが大切です。

33の症状は「歯並び・かみ合わせ」「口元・輪郭の形状」「機能・感覚の障害」の3つに分けてあります。これは、症状の現れる場所の違いであると同時に、原因の深さの違いでもあります。歯の位置だけの問題なのか、あごの骨格に由来するのか、それとも舌の癖やあごの使い方といった機能が関わっているのか——同じ「出っ歯」に見えても、原因によって適した治療はまったく異なります。この見極めこそが矯正診断の核心であり、精密検査が欠かせない理由です。

また、実際の患者さんでは、複数の症状が重なっていることがほとんどです。「でこぼこ」と「口元の突出」、「受け口」と「あごの曲がり」というように。気になる症状を一つ見つけたら、隣の症状もいくつか眺めてみてください。ご自身のお口の全体像が、少しずつ立体的に見えてくるはずです。それぞれの症状ページでは、当院の実際の治療例を、治療前後の記録とともにご覧いただけます。

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始める年齢・タイミング

お子さま

7〜8歳の時期に一度ご相談にお越しください。(ただし稀に5〜6歳から治療が必要となる場合もあります。)この時期からお口の中の状況と成長の状態を見ていくことで、適したタイミングで矯正治療を行うことができます。

中高生〜大人の方

ご自身が「矯正をしたい」と思われた時が始めるタイミングです。50代・60代・70代の方でも矯正治療は可能です。その方のご都合・ご要望に合わせた様々な治療法があります。

当院では、その方の個性や、ご家庭の方針や考え方をよく伺った上で、多くの経験と実績に基づいて、最良な治療開始時期や内容についてご説明しております。

小学生(7〜12歳頃)——この時期だけの味方は「成長」です。あごの骨がまだ育ちつつあるため、成長の力を借りて、あごの幅を広げたり、上下のバランスを整えたりする治療(一期治療)ができます。永久歯を並べる本格的な治療(二期治療)が、より無理なく進められる土台をつくる時期です。

中高生(11〜20歳頃)——永久歯が生えそろい、本格的な治療の適齢期です。思春期の成長スパートが残っていれば、あごの成長もまだ利用できます。部活動や受験と両立できるかというご相談も多くいただきますが、通院は1〜2ヵ月に1回程度。生活に合わせた進め方を一緒に考えます。

大人(18〜55歳頃)——成長は使えませんが、そのぶん歯並びは安定して分析でき、ご本人の意思で治療に取り組めるのが強みです。目立ちにくい装置や裏側の装置など、社会生活に配慮した選択肢もあります。前提となるのは歯ぐきと歯を支える骨の健康です。必要があれば、歯周の治療を先に整えてから始めます。

ミドル・シニア(50〜70歳頃)——「この年齢からでも」というご相談は年々増えています。残っている歯を長く使うために、かみ合わせを整えることには大きな意味があります。歯周組織の状態やお体の状況を丁寧に確かめながら、無理のない計画を立てます。

矯正治療に「遅すぎる」はありません。一方で、お子さんには「その時期にしかできないこと」があります。迷われたら、7〜8歳で一度ご相談ください。急いで治療を始めるためではなく、適した開始時期を一緒に見極めるためのご相談です。

治療法と装置の種類

装置選びで大切なのは、「どれが一番良いか」ではなく「ご自身の症状とご希望に、どれが合うか」です。判断の軸は主に3つ——見た目(装置がどの程度見えるか)、適応範囲(その装置でご自身の症状をどこまで動かせるか)、自己管理(取り外し式なら装着時間を守れるか)。表側の装置は適応範囲が広く費用を抑えやすい、裏側は見えにくいが費用と慣れの負担がある、マウスピース型は目立たず取り外せるが装着時間の自己管理が結果を左右する——それぞれに利点と留意点があり、万能の装置はありません。精密検査の結果とご希望を突き合わせて、当院から選択肢と根拠をご説明します。

01基本となる矯正装置

04保険適用科目

矯正治療は原則として自由診療ですが、顎変形症・唇顎口蓋裂・その他の定められた先天性疾患の治療は、所定の要件のもとで健康保険が適用されます。当院は、これらの治療を保険診療として行うために必要な施設基準を満たし、指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)・小児慢性特定疾病指定医療機関としての届出を行っています。なお、これらの治療に関するご相談の予約は、平日(火〜金)10時〜16時の時間帯でお受けしています。

治療の流れ・期間

治療の流れ・期間

治療前

  • 最初のご相談 約20〜30分
  • 写真・歯型・レントゲンなどの精密検査 約45~60分
  • 治療方針の決定・ご説明 約30〜45分

治療開始〜定期的な通院

  • 矯正装置の調整・歯のクリーニング 約15〜60分|1〜2ヵ月に1回程度の通院|1.5〜3年程度

治療後

  • 保定・アフターケア 約15〜30分|3〜6ヵ月に1回の通院|2年程度

治療期間は、症状や治療内容によって異なりますが、一般的には、成人の方で平均2年前後、歯の移動量が多く必要な場合は長くても3年程度です。

小児矯正(子供のあごを整える矯正治療)の場合は1〜2年程度で、その後に永久歯の歯並びを整える場合は、さらに2年前後必要となります。

それぞれの段階には、次のような意味があります。初診相談(20〜30分・3,300円税込)は、お口を拝見し、考えられる方針の概略をご説明する最初の一歩。精密検査(約60分・66,000円税込・診断費用を含む)では、レントゲン・写真・歯型に加え、症状によってはあごの運動機能検査や筋電図検査、CT撮影を行い、症状の「原因」を突き止めます。診断・治療方針のご説明では、検査結果にもとづく方針を、利点も留意点も含めてお伝えし、十分にご納得いただいてから治療を始めます。

1〜2ヵ月に1回程度の通院は、歯が動く生物学的なペースに合わせたものです。歯は骨が作り替えられることで動くため、間隔を詰めれば速く進むというものではありません。そして装置が外れた後の保定は、動かした歯を新しい位置に定着させる、治療の後半戦です。ここまで含めて「矯正治療」だとお考えください。

費用の全体像とお支払い方法は費用・お支払い方法に、矯正治療費が対象となる医療費控除の仕組みとあわせてまとめています。

治療中の生活・サポート・アフターケア

矯正治療が始まると、歯磨きや食事はどうなるんだろう?と心配になりますよね。「生活・食事・歯磨き」ページでは、普段の生活と異なる点と、矯正中の生活のガイドとなることを記載しています。

また、当院では患者さんが治療を続けていかれるよう、矯正中のサポートを行っています。

そして治療後のキレイな歯並びになった後も、歯並びがまた乱れることなく、安定して持続するよう、アフターケアをとても大切にしております。

生活面でよくいただくご質問を、少しだけ先取りしてお答えします。食事は、装置に慣れるまでの数日はやわらかいものが安心ですが、その後はほとんどのものが食べられます(かたいもの・粘着質なものには工夫が要ります)。痛みは、調整後の2〜3日に「歯が浮くような」感覚が出ることがありますが、多くは数日でやわらぎます。歯みがきは確かに手間が増えます。だからこそ、当院では磨き方の指導と定期的なクリーニングで、治療中のむし歯・歯肉炎の予防を支えます。

また、数年にわたる治療期間には、ご結婚・ご出産・転勤・留学といった人生の節目が重なることもあります。当院には、一時的に通院できない場合治療中の妊娠と出産留学・転勤・転居それぞれの対応をまとめたページがあります。治療を始める前から「もしも」に備えた情報を公開しているのは、安心して長いお付き合いを始めていただくためです。

矯正中のサポート・トラブルケア

矯正中のサポート・トラブルケア

当院では、急なトラブルや想定外への対処、未然の予防などを行う体制を整えております。患者さんが快適に矯正治療を終え、良い治療結果を得るために、スタッフ全員が努力を惜しみません。

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アフターケア(保定・リコール)

アフターケア(保定・リコール)

長い期間・費用・労力をかけて矯正治療を受けたのに、歯並びが安定せずにまた乱れてしまうことがあります。そのようなことのないように、「歯並びやかみ合わせの安定性に問題がないか」「虫歯や歯周病、顎関節症など、問題が生じていないか」定期的なチェックすることで、問題が大きくなる前の早期発見・早期対処が可能となります。

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ご相談・カウンセリング

ご相談・カウンセリング

歯並びも、かみ合わせも、治したいと長年悩んでいるけれど、なかなか最初の一歩が踏み出せない方もたくさんいらっしゃいます。様々な不安・疑問・心配を解消し、その方の症状や状況に適した矯正歯科治療の正しい知識を身につけ、より良い人生を歩むための第一歩を踏み出すために、ぜひ当院の初診相談をご利用ください。

きっと、今までの悩みや不安が一気に解消し、ご自身にとって矯正治療が必要かどうかの答えに近づくことと思います。

初診相談では、実際にお口の中を拝見して、ご要望やご不安などをお聞きしながら、ご相談にお応えいたします。

初診相談で行うのは、お口とあごの診察、症状のご説明と参考症例のご紹介、適した治療法のご提案、期間・費用・治療の流れのご説明です。「その場で治療を決めなければならない」場ではありません。ご説明を持ち帰り、ご家族と相談し、必要ならセカンドオピニオンを求める——そのための材料をお渡しするのが、初診相談の役割です。

ご予約はお電話(03-3981-9679)で承ります。ご来院時には本人確認のための公的身分証明証をお持ちください。なお、ご相談時の担当医の指定はできません。顎変形症など保険適用の治療のご相談は平日(火〜金)10時〜16時、顎関節症治療とMFT(筋機能訓練)は当院で矯正治療を行う方が対象となります。詳しくは初診相談のご予約のページをご覧ください。

さらに深く知りたい方へ

このガイドは「導入編」です。ここから先、当院のウェブサイトには、矯正歯科をより深く知るためのページが続いています。

  • 矯正歯科治療の総合ガイド——目的別・症状別・年齢別に、サイト内の全ページをご案内する道しるべです。
  • 矯正歯科の用語解説——約2,400語を、定義・しくみ・注意点の三段落で丁寧に解説しています。診察で聞いた言葉の意味を、ご自宅で確かめられます。
  • 「歯が動く」矯正のしくみ——なぜ歯が動くのか。体に備わった骨の作り替えのしくみから、矯正治療の原理をご説明します。
  • よくいただくご質問——費用・期間・痛み・装置のことなど、よくある疑問への回答集です。

知ることは、不安を小さくします。どうぞごゆっくりお読みください。そして、読んでも解けない疑問こそ、初診相談でお聞かせください。

このページの監修

尾崎 周作(歯学博士/東京科学大学大学院修了)

  • 尾崎矯正歯科クリニック 院長
  • 東京科学大学(旧 東京医科歯科大学)咬合機能矯正学分野 臨床教授
  • 日本歯科専門医機構認定 矯正歯科専門医

最終更新:2026年8月3日

当ページの内容は一般的な事柄についてのご説明です。診断や治療方針は、ご来院のうえ、口腔内を拝見してから承ります。

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