矯正治療法

治療期間への配慮

治療期間への配慮

矯正治療は体の反応を利用して歯を動かすため、年単位の治療となることが一般的です。近年では治療の普及に伴い皆様のニーズも多様化しています。一つに治療期間への配慮が挙げられます。症状に応じて効率的な矯正治療法や矯正装置を選択したり、経験や技量による治療上の工夫や効率化を図ることで、治療期間への配慮を図ります。

改良型超弾性アーチワイヤーの使用、治療内容や治療術式の最適化、歯科矯正用アンカースクリューの併用、ローフリクションシステムの使用、場合によってはコルチコトミーや外科処置の併用など、様々な努力や工夫を図ることで歯の移動効率を高めます。詳しくは、それぞれの方の症状により、適用できる場合とできない場合がありますので、お気軽に当院まで一度ご相談ください。

メリット

01
治療期間の短縮努力ができる
02
早期に歯並び・口元・見た目が改善できる
03
装置装着期間が短いため、虫歯や歯肉炎のリスクを軽減できる

デメリット

01
通常の矯正治療よりも通院頻度が高い(通常2〜3週に一度)
02
矯正治療において患者さんの協力は大切ですが、期間短縮を図る場合は「必須」となる(通院を欠かさない、歯磨きを徹底する等)
03
症状や治療法によっては、簡単な外科処置をともなう場合もある

歯の移動効率を上げ、治療内容を最適化する

画像:処置効率を上げ、治療内容を最適化する

治療期間を短縮するためには、全体の治療計画を考慮の上、1回の診療に、予測しうる可能な処置を効率よく盛り込みます。正確な判断と確実な技術、多くの経験や多方面の特殊な知識がものをいうところです。また通院頻度は通常の矯正治療と比べて高くなる場合があります。

改良型超弾性アーチワイヤー

画像:超弾性型Ti-Ni合金ワイヤー

超弾性型Ti-Ni合金ワイヤー

当院では、歯の移動効率に優れ、痛みも飛躍的に軽減される、生体に優しいワイヤーを使用しています。

画像:ヒートベンダー

ヒートベンダー

上記の特殊な優しいワイヤーの調整に必要となる機器です。

ローフリクションシステム矯正装置

従来の矯正装置では、歯に付けたブラケットとワイヤーを固定しますが、「ローフリクションシステム」では完全に固定はしません。それにより、歯が動くときにブラケットとワイヤーの間の摩擦抵抗が少なくなり、歯の移動がスムーズになり、治療期間の短縮につながります。

メリット

  • 装置の種類や術式が豊富
  • 従来からの方法で安心
  • 他の方法より費用が抑えられる
  • 発音への影響はない

デメリット

  • 笑うと装置が見える
  • 唇や頬の違和感がある

当院では治療場面に応じて、ローフリクションシステムと従来の装置を適材適所で使い分けていきます。

歯の移動効率を高める歯科矯正用アンカースクリューの併用

画像:歯の移動効率を高めるアンカースクリューの併用

従来の矯正治療では、歯と歯をお互いに引っ張り合ったり、押し合ったりすることで、動かしていきます。それに対し、小さな歯科矯正用アンカースクリューを歯茎に埋め込み、動かない軸とすることで、効率よく目標の歯のみに力をかけて動かし、治療期間の短縮を図ります。

またそれにより治療期間の短縮だけではなく、難症例の治療や、歯を抜かずに矯正治療ができる可能性も広がりました。

外科的矯正治療の併用

画像:外科的矯正治療の併用

症状の原因として骨格のズレが大きい場合に、矯正治療に加えて、あごの骨を動かす手術を併用して、かみ合わせを改善する治療です。かみ合わせのズレが、歯を移動できる限界を超えていて、通常の矯正治療だけでは改善が困難な場合に適応となります。

歯の移動に加えて、土台となる骨格のズレそのものが改善されるため、結果として治療期間の短縮となる場合があります。

連携医療機関での外科手術と、当院での矯正治療を併用して行われます。「外科矯正」「顎変形症治療」「サージェリーファーストアプローチ」などと呼ばれる場合もあります。

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