医院案内

治療方針

最も大切なことは、質の高い治療ゴールに至ること。

最も大切なことは、患者の皆様が安心して質の高い治療結果へと至ること。

矯正治療の方針を立てるうえで最も大切なことは、望ましい質の高い治療結果に到達することです。装置が見えないこと、快適であることも大切な要素ですが、それらは治療結果の質があってはじめて意味を持つものだと、当院は考えています。

当院が考える「望ましい治療方針」とは、患者の皆様にとっての快適さや、目立ちにくさも大切ですが、それ以上に効率性、安全性、確実性を満たし、妥協のない質の高い治療結果を達成できる方針のことを指すと考えています。

治療方針の考え方

快適で効率的な新しい先端技術

+

実績ある従来からの治療技術

=

質の高い治療結果と、通院しやすい環境

良い治療方針とは、望ましい治療結果を、効率よく、確実に達成できる手段のことを指します。当院では、現在の治療技術で得られる効率性や快適性、一方で、実績のある従来からの治療法の確実性、この両者をバランスよく融合させた治療方針を提供します。当院は矯正歯科を専門に行う歯科医院として、治療結果の質を第一に考え、治療上の利便性、快適性、確実性、有効性などを多角的に考慮し、それぞれの方のご要望や状況にふさわしい治療方針を立てて、分かりやすくご説明致します。

当院が治療の中核に置くのは、特別な近道ではなく、世界の矯正歯科で長年検証されてきた標準的な治療です。精密な検査、資料の分析に基づく診断、マルチブラケット装置を中心とした確実な歯の移動、基準に照らした仕上げ、そして保定。この一連の標準こそが、幅広い症状に対応でき、長期の安定という結果に最も近い道であると考えています。新しい装置や方法は、この標準を土台として、適応を見極めたうえで取り入れます。標準を丁寧にやり抜くことは、地味に見えて、最も高い技術を要する仕事です。

当院の治療方針における基本理念

当院の治療方針における基本理念
当院の治療方針における基本理念

The Charles H. Tweed International Foundation は、アメリカ・アリゾナ州ツーソンに拠点を置く、矯正歯科医のための教育機関・スタディグループです。60年以上にわたり、現代の矯正歯科治療の基礎となる治療理論と教育体系を築いてきました。Tweed Foundationの教える矯正歯科治療の素晴らしさは、治療で得られる口元の美しさ・審美性の追求、完成された治療理論、明確な治療体系、治療結果の質の追求、治療後の安定性への信頼性、そして何よりも矯正歯科治療に対する矯正歯科医師の情熱・パッションです。尾崎矯正歯科クリニックでは、Tweed FoundationでのTweed-Merrifield Philosophyの理念と治療法を全ての患者の皆様の治療の基本としています。当院では、この治療体系が重んじる原理原則と、専門家としての姿勢を基本理念として、様々な新しい治療技術や日々進歩する材料を積極的に取り入れて融合させることで、患者の皆様へ効率的で確実性の高い矯正治療をお届けできるよう努めています。1973年の創立以来、矯正歯科治療のみを診療の対象としてきた専門医院として、この教えを土台に、日々の診療にあたっています。

*Fig.1
理想的な横顔 EラインやZアングルを基準線として
*Fig.2,3
ツイードトライアングル 上顎前突症における治療前後の理想的な歯や顎の変化図
*Fig.4
上顎前突症における治療前後の理想的な歯の移動様相

Reference
The Tweed Profile Volume #5 2006 published by The Charles H. Tweed International Foundation For Orthodontic Research And Education

治療の質は、診断で決まります

同じように見える歯並びでも、その成り立ちは一人ひとり異なります。たとえば「前歯が出ている」という状態ひとつをとっても、歯の傾きによるものか、上下のあごの骨格的な位置関係によるものか、唇や舌の癖が関わっているのかによって、適した治療方針はまったく違うものになります。

そのため当院では、治療を始める前の検査と分析に十分な時間をかけます。頭部エックス線規格写真(セファログラム)による骨格と歯の位置の計測、パノラマエックス線写真による歯と骨の状態の確認、歯列模型(またはデジタル印象)を用いたスペースの分析、口腔内・顔面写真による記録、そしてかみ合わせと口の機能の診査。これらを突き合わせて、歯並びの乱れの原因がどこにあるのかを見極めます。

セファロ分析では、上下のあごの前後的・垂直的なバランスや前歯の傾きを数値で確認します。感覚や経験だけに頼らず、計測にもとづいて治療の目標を設定する——地道な作業ですが、正確な診断なくして適切な治療方針はあり得ないというのが、1973年の創立以来変わらない当院の立場です。

治療目標 ― 何をもって「治った」とするのか

矯正治療の目標は、単に「歯が並ぶこと」ではありません。当院では、次の四つの調和がとれた状態を治療のゴールと考えています。

形態 歯列のなめらかな連続性と、口元・横顔を含めた顔全体との調和。
機能 食べ物をしっかり咬める、発音しやすい、あごが無理なく動かせること。
健康 歯・歯ぐき・あごの関節に過剰な負担がかからず、清掃しやすいこと。
安定 治療後も長くその状態を保てること。

大切なのは、万人共通の「完璧」をあてはめるのではなく、その方の骨格・年齢・お口の条件のなかでの最善を目指すという考え方です。矯正歯科では、これを個性正常咬合と呼びます。どこまでを目指し、どこに限界があるのかを、検査結果にもとづいて治療前にご説明します。

治療計画 ― 抜歯・非抜歯と装置の選択

抜歯も非抜歯も、それ自体は目的ではなく手段です。歯を並べるために必要なスペースがどれだけ不足しているかを模型分析で定量し、口元の突出の程度をセファロ分析と顔貌分析で評価する。この両面から、その方の治療目標に対して抜歯と非抜歯のどちらがふさわしいかを総合的に判断します。

スペースが大きく不足しているのに無理に歯を抜かずに並べようとすると、口元が前方へ突出したり、治療後に後戻りしやすくなったりすることがあります。逆に、必要のない抜歯は避けるべきです。当院が基本とする Tweed-Merrifield Philosophy は、口元の美しさと長期の安定を重視し、この判断に規律ある基準を与えてくれる治療体系です。

装置の選択(表側・裏側・マウスピース型など)は、この治療計画が定まったあとの話です。装置は目標を実現するための道具であり、装置から治療を発想することはありません。それぞれの装置の特性と適応の範囲、利点と留意点をご説明したうえで、最終的にはご自身でお選びいただきます。ただし、症状によっては選べる装置が限られることがあり、その場合は理由とともにお伝えします。

見えない設計 ― 固定(アンカレッジ)

歯を動かす力には、必ず反作用が伴います。動かしたい歯を計画どおりに動かし、動かしたくない歯をその場に留めておく——この「支え」の設計を固定(アンカレッジ)と呼びます。仕上がりの写真には写らない、しかし治療計画の骨格にあたる部分です。

当院の基本理念である Tweed-Merrifield Philosophy は、この固定の準備と管理をとりわけ重視する治療体系として知られています。従来の方法で足りない場合には、歯科矯正用アンカースクリューを併用し、より確実な支えを得ることもあります。

どれだけ精密な計画も、支えが崩れれば実現しません。見えない部分にこそ、治療の確実性が宿ると考えています。

治療の進行 ― 段階を踏む理由

歯は、歯根膜と骨の生物学的な作り替えによって動きます。そのため治療は、体のしくみに沿った順序と速度で進める必要があります。

まず、でこぼこをならして歯列をなめらかなアーチに整え(レベリング)、次に犬歯と奥歯のかみ合わせの関係を確立し、抜歯などで生じたすき間を計画的に閉じ(空隙閉鎖)、最後に一本一本の歯の向きと接触を細部まで仕上げます(ディテーリング・フィニッシング)。

一般に、弱く持続的な力のほうが、歯や周囲の組織にやさしく、効率よく歯を動かせるとされています。当院は、速さそのものを目的にした治療は行いません。段階を省かず、しかし無駄なく進めることが、結果として確実な治療につながると考えています。

仕上げの基準

装置を外す前に、私たちは次のような点を一つずつ確認します。上下の正中がそろっているか。奥歯がすき間なく緊密に咬み合っているか。歯と歯が正しく接触し、食べ物が挟まりにくいか。レントゲン上で歯根が平行に整っているか。あごを動かしたときのかみ合わせの誘導が機能的か。そして、笑ったときの歯と口元の調和がとれているか。

これらは静止した歯並びだけでは判断できません。あごを前や横に滑らせたときの歯の当たり方、あごの関節や筋肉の状態、発音のしやすさといった、動きの中での調和まで含めて確かめます。

どこまで達成できるかは、骨格の条件や歯・歯ぐきの状態、年齢によっても異なります。何を目指し、何が難しく、その理由は何か。限界も含めてご説明することが、誠実な医療だと考えています。ご不明な点は、治療の途中でもどうぞお尋ねください。

保定まで含めて、ひとつの治療です

歯を動かし終えたあと、新しい歯並びが安定するまでには時間がかかります。動かした直後の歯には元の位置へ戻ろうとする性質(後戻り)があるため、保定装置(リテーナー)による保定期間まで含めて、はじめて治療は完結します。

当院では動的治療の終了を治療のゴールとは考えず、保定とその後の経過確認までを一連の治療として設計します。

なお、矯正歯科治療には、痛みや違和感、むし歯・歯肉炎のリスク、歯根吸収、後戻りなど、起こりうるリスク・副作用があります。当院では治療前にこれらをご説明し、経過を確認しながら治療を進めます。

このページの監修

尾崎 周作(歯学博士/東京科学大学大学院修了)

  • 尾崎矯正歯科クリニック 院長
  • 東京科学大学(旧 東京医科歯科大学)咬合機能矯正学分野 臨床教授
  • 日本歯科専門医機構認定 矯正歯科専門医

最終更新:2026年8月3日

当ページの内容は一般的な事柄についてのご説明です。診断や治療方針は、ご来院のうえ、口腔内を拝見してから承ります。

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