症状と治療実績

空隙歯列

すきっ歯・歯の隙間が空いている・空隙歯列

歯と歯の間に隙間が生じている状態です。特に上の前歯の間に隙間が開いている状態を正中離開といい、笑ったときに隙間が目立ってしまいやすい症状です。

原因は、あご骨に対して歯の大きさが小ぶりで、歯が並ぶスペースが余っている場合や、舌が歯を前に押し出す力が強い場合、また正中離開には、上唇小帯と呼ばれる上唇のスジが過度に発達している場合、などが考えられます。

すき間の「見えない原因」

すきっ歯の原因には、レントゲンを撮ってはじめて分かるものがあります。一つは正中過剰歯——上の前歯の間の骨の中に、余分な歯が埋まっていて、前歯のすき間を押し広げているケースです(下の症例01が、まさにこの実例です)。もう一つは先天性欠如——永久歯が生まれつき一部作られないもので、決して珍しいことではなく、およそ10人に1人程度に何らかの永久歯の欠如が見られるとされています。歯の本数が足りなければ、その分の余りがすき間として現れます。ほかに、歯そのものが標準より小さい矮小歯が原因のこともあります。

つまり、「すき間が開いている」という同じ見た目の裏に、まったく異なる原因が隠れている可能性がある——だからこそ、すきっ歯の相談は、パノラマレントゲンで骨の中まで確かめることが最初の一歩になります。

子供のすき間は「予約席」のことがあります

お子さまの乳歯の歯列にすき間があるのは、多くの場合、心配どころか望ましいサインです。乳歯より一回り大きい永久歯が並ぶための「予約席」であり、発育空隙と呼ばれます。また、上の前歯が生えかわった直後、左右の前歯がハの字に開いてすき間ができる時期がありますが、これも、後から生えてくる犬歯に押されて自然に閉じていくことが多い、発育の一段階として知られています。

ただし、過剰歯や上唇小帯が原因のすき間は、自然には閉じません。「様子を見てよいすき間」か「原因への対応が要るすき間」かの見分けは、レントゲンを含む専門的な診査の領域です。生えかわりが進んでも閉じないすき間は、一度ご相談ください(→ 子供の矯正治療治療開始のタイミング)。

閉じ方の選択肢と、閉じたあとの話

すき間を整える方法は、大きく二つあります。矯正治療で歯を動かして閉じる方法は、歯を削らず、位置の問題を位置から治す方法ですが、年単位の期間がかかります。かぶせ物やつけ爪状の修復で埋める方法は、短期間で見た目が変わりますが、健康な歯を削る場合があり、修復物には寿命があります。どちらが適するかは、すき間の量・原因・かみ合わせ・ご希望によって変わり、両者を組み合わせる設計もあります。先天性欠如ですき間が大きい場合には、矯正で閉じ切る・スペースを整えてから補う・抜歯した歯や親知らずを移植する、という選択肢の比較になります(→ 抜歯した歯の移植)。

そして、閉じたあとの話です。前歯のすき間(正中離開)は、治療後に再び開こうとする傾向に注意が必要な症状とされています。保定を丁寧に行うこと、原因が上唇小帯にある場合はその処置を検討すること——閉じてからの設計まで含めて、治療です(→ アフターケア口腔外科医の紹介)。

よくいただくご質問

Q. 前歯のすき間だけ、部分矯正で治せますか?

A. 原因次第です。過剰歯や小帯が関わる場合はその対応が先ですし、かみ合わせ全体に原因がある場合、前歯だけ閉じても安定しません。部分で済むかどうかは、検査で確かめてからご提案します(→ 部分矯正)。

Q. すき間を放置すると、どうなりますか?

A. 食べ物が挟まりやすく、歯ぐきへの刺激やむし歯のリスクになります。すき間から息が漏れてサ行などの発音がしづらいことがあり、また、周囲の歯が空いたスペースへ少しずつ動いて、かみ合わせが変化していく場合もあります。

Q. 子どもが「永久歯が足りない」と言われました。どうすればよいですか?

A. 慌てなくて大丈夫です。乳歯を良い状態で長く使う、矯正でスペースを整理する、将来の補綴や移植に備える——複数の道があり、どれが適するかは本数・部位・かみ合わせによります。全体の設計図を早めに持っておくことが何よりの備えですので、一度ご相談ください。

すき間の「見えない原因」

すきっ歯の原因には、レントゲンを撮ってはじめて分かるものがあります。一つは正中過剰歯——上の前歯の間の骨の中に、余分な歯が埋まっていて、前歯のすき間を押し広げているケースです(下の症例01が、まさにこの実例です)。もう一つは先天性欠如——永久歯が生まれつき一部作られないもので、決して珍しいことではなく、およそ10人に1人程度に何らかの永久歯の欠如が見られるとされています。歯の本数が足りなければ、その分の余りがすき間として現れます。ほかに、歯そのものが標準より小さい矮小歯が原因のこともあります。

つまり、「すき間が開いている」という同じ見た目の裏に、まったく異なる原因が隠れている可能性がある——だからこそ、すきっ歯の相談は、パノラマレントゲンで骨の中まで確かめることが最初の一歩になります。

子供のすき間は「予約席」のことがあります

お子さまの乳歯の歯列にすき間があるのは、多くの場合、心配どころか望ましいサインです。乳歯より一回り大きい永久歯が並ぶための「予約席」であり、発育空隙と呼ばれます。また、上の前歯が生えかわった直後、左右の前歯がハの字に開いてすき間ができる時期がありますが、これも、後から生えてくる犬歯に押されて自然に閉じていくことが多い、発育の一段階として知られています。

ただし、過剰歯や上唇小帯が原因のすき間は、自然には閉じません。「様子を見てよいすき間」か「原因への対応が要るすき間」かの見分けは、レントゲンを含む専門的な診査の領域です。生えかわりが進んでも閉じないすき間は、一度ご相談ください(→ 子供の矯正治療治療開始のタイミング)。

閉じ方の選択肢と、閉じたあとの話

すき間を整える方法は、大きく二つあります。矯正治療で歯を動かして閉じる方法は、歯を削らず、位置の問題を位置から治す方法ですが、年単位の期間がかかります。かぶせ物やつけ爪状の修復で埋める方法は、短期間で見た目が変わりますが、健康な歯を削る場合があり、修復物には寿命があります。どちらが適するかは、すき間の量・原因・かみ合わせ・ご希望によって変わり、両者を組み合わせる設計もあります。先天性欠如ですき間が大きい場合には、矯正で閉じ切る・スペースを整えてから補う・抜歯した歯や親知らずを移植する、という選択肢の比較になります(→ 抜歯した歯の移植)。

そして、閉じたあとの話です。前歯のすき間(正中離開)は、治療後に再び開こうとする傾向に注意が必要な症状とされています。保定を丁寧に行うこと、原因が上唇小帯にある場合はその処置を検討すること——閉じてからの設計まで含めて、治療です(→ アフターケア口腔外科医の紹介)。

よくいただくご質問

Q. 前歯のすき間だけ、部分矯正で治せますか?

A. 原因次第です。過剰歯や小帯が関わる場合はその対応が先ですし、かみ合わせ全体に原因がある場合、前歯だけ閉じても安定しません。部分で済むかどうかは、検査で確かめてからご提案します(→ 部分矯正)。

Q. すき間を放置すると、どうなりますか?

A. 食べ物が挟まりやすく、歯ぐきへの刺激やむし歯のリスクになります。すき間から息が漏れてサ行などの発音がしづらいことがあり、また、周囲の歯が空いたスペースへ少しずつ動いて、かみ合わせが変化していく場合もあります。

Q. 子どもが「永久歯が足りない」と言われました。どうすればよいですか?

A. 慌てなくて大丈夫です。乳歯を良い状態で長く使う、矯正でスペースを整理する、将来の補綴や移植に備える——複数の道があり、どれが適するかは本数・部位・かみ合わせによります。全体の設計図を早めに持っておくことが何よりの備えですので、一度ご相談ください。

すきっ歯の改善例①

すきっ歯の改善例① 治療前 すきっ歯の改善例① 治療前 すきっ歯の改善例① 治療前 すきっ歯の改善例① 治療前 すきっ歯の改善例① 治療前 すきっ歯の改善例① 治療前
すきっ歯の改善例① 治療後 すきっ歯の改善例① 治療後 すきっ歯の改善例① 治療後 すきっ歯の改善例① 治療後 すきっ歯の改善例① 治療後 すきっ歯の改善例① 治療後

治療の途中経過を見る

診断名

前歯部正中離開を伴う下顎前突症

主な症状

上の歯の前歯の真ん中に隙間ができる原因は様々です。この症例では正中に過剰歯があり、過剰歯の抜歯後、隙間が残ってしまった状態でした。骨格的にも受け口の傾向があり、また、幾つかの歯が先天欠如しており、かみ合わせのバランスが乱れていました。奥歯のかみ合わせのバランスも整えて、隙間を閉鎖するとともに、口元の突出間の改善を図りました。下の前歯はもともと1本が欠損していて上下の正中線もずれていましたが、しっかりと正中線も合わせて良好なかみ合わせに仕上がっています。

治療内容

下右の第二小臼歯と親知らずを抜歯したマルチブラケット治療

年齢・性別

21歳・男性

治療に用いた主な装置

抜歯部位

下右の第二小臼歯と親知らずを抜歯

治療期間

2年5ヵ月。動的治療が完了するまでの治療回数:28回。

治療費

装置料・基本契約施術料として90万円(税別)。その他として検査料3万5千円、診断料1万5千円、毎月の調整料3〜6千円(税別)。自由診療であり治療費は全額自己負担、健康保険証は使えません。※ 上記は治療当時の費用です。消費税率の変更や料金改定により、現在の費用とは異なります。現在の費用は当サイトの「治療費・お支払い方法」のページをご覧ください。

治療費・お支払方法

リスク・副作用

矯正治療上のリスクとして、虫歯の発生、歯根吸収、歯肉炎・歯周炎の発生、などが考えられた。本症例では幸いにも、そのような望ましくない偶発症状は認められず、無事に動的治療を完了することができた。

デメリットやリスク

掲載している症例について

  • 当院の矯正歯科治療は、顎変形症・唇顎口蓋裂・厚生労働大臣が定める先天性疾患などで保険が適用される場合を除き、自由診療です。自由診療の治療費は全額自己負担となり、健康保険証はお使いいただけません。
  • 掲載している治療費は掲載当時の金額で、現在の料金とは異なります。現行の費用は治療費・お支払方法をご覧ください。
  • 治療期間・通院回数は上記のとおりですが、症状、年齢、顎の成長、装置の使用状況によって異なります。
  • 矯正歯科治療には、痛みや違和感、歯根の吸収、歯肉の退縮、歯の失活、後戻りなどが生じることがあります。詳しくは矯正歯科治療に伴うリスクや副作用をご覧ください。
  • 治療結果には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
  • 治療内容・期間・費用についてのご説明は、ご来院のうえ、口腔内を拝見してから承ります。→初診相談のご案内

すきっ歯の改善例②

すきっ歯の改善例② 治療前 すきっ歯の改善例② 治療前 すきっ歯の改善例② 治療前 すきっ歯の改善例② 治療前 すきっ歯の改善例② 治療前
すきっ歯の改善例② 治療後 すきっ歯の改善例② 治療後 すきっ歯の改善例② 治療後 すきっ歯の改善例② 治療後 すきっ歯の改善例② 治療後

治療の途中経過を見る

診断名

空隙歯列

主な症状

比較的かみ合わせの強いタイプで、前歯の上下のかみ合わせが深くなっていました。上下のかみ合わせが深いことで下の歯が上の歯を押してしまい、上の歯に隙間ができていました。しっかりと奥歯から深いかみ合わせを挙上する治療を行い、前歯の隙間を閉じています。このような症例で矯正治療後にかみ合わせが深くなってきてしまうと、再度、前歯の隙間が開いて再発することがあります。できるだけかみ合わせが深くならないようにしっかりと咬合状態を仕上げる矯正治療を行うことが重要です。

治療内容

上左の親知らずを抜歯したマルチブラケット治療

年齢・性別

26歳・男性

治療に用いた主な装置

抜歯部位

上左の親知らずを抜歯

治療期間

1年8ヵ月。動的治療が完了するまでの治療回数:19回。

治療費

装置料・基本契約施術料として65万円(税別)。その他として検査料3万5千円、診断料1万5千円、毎月の調整料3〜6千円(税別)。自由診療であり治療費は全額自己負担、健康保険証は使えません。※ 上記は治療当時の費用です。消費税率の変更や料金改定により、現在の費用とは異なります。現在の費用は当サイトの「治療費・お支払い方法」のページをご覧ください。

治療費・お支払方法

リスク・副作用

矯正治療上のリスクとして、虫歯の発生、歯根吸収、歯肉炎・歯周炎の発生、などが考えられた。本症例では幸いにも、そのような望ましくない偶発症状は認められず、無事に動的治療を完了することができた。

デメリットやリスク

掲載している症例について

  • 当院の矯正歯科治療は、顎変形症・唇顎口蓋裂・厚生労働大臣が定める先天性疾患などで保険が適用される場合を除き、自由診療です。自由診療の治療費は全額自己負担となり、健康保険証はお使いいただけません。
  • 掲載している治療費は掲載当時の金額で、現在の料金とは異なります。現行の費用は治療費・お支払方法をご覧ください。
  • 治療期間・通院回数は上記のとおりですが、症状、年齢、顎の成長、装置の使用状況によって異なります。
  • 矯正歯科治療には、痛みや違和感、歯根の吸収、歯肉の退縮、歯の失活、後戻りなどが生じることがあります。詳しくは矯正歯科治療に伴うリスクや副作用をご覧ください。
  • 治療結果には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
  • 治療内容・期間・費用についてのご説明は、ご来院のうえ、口腔内を拝見してから承ります。→初診相談のご案内

このページの監修

尾崎 周作(歯学博士/東京科学大学大学院修了)

  • 尾崎矯正歯科クリニック 院長
  • 東京科学大学(旧 東京医科歯科大学)咬合機能矯正学分野 臨床教授
  • 日本歯科専門医機構認定 矯正歯科専門医

最終更新:2026年8月3日

当ページの内容は一般的な事柄についてのご説明です。診断や治療方針は、ご来院のうえ、口腔内を拝見してから承ります。

あわせてご覧ください