矯正治療法

マウスピース型の矯正装置

目立たない。取り外し可能。矯正中も快適な治療法です。

透明なマウスピース型の矯正装置を使用した矯正治療法です。まず歯型をとってデータをコンピュータに取り込み、現在の歯並びから治療後の歯並びへと少しづつ動かすシュミレーションを作成します。それを元に各行程ごとのマウスピースを作ります。1〜2週間毎に次の行程のマウスピースへと交換していき、最終的な歯並びに向かって歯を動かしていく方法です。

現在、マウスピース型の矯正装置は数種類ありますが、当院ではその中でも実績・効率性・精度・歴史の観点において最適な矯正装置を使用しております。

メリット

01
薄く透明でほとんど見えない
02
取り外し可能で、普段通りに食事できる
03
取り外し可能で、歯磨きしやすく衛生的
04
痛みや違和感が少なく快適
05
しゃべりやすい
06
通院回数が少ない(治療が軌道に乗ると2〜3ヵ月に1回程度)
07
プラスチック製で、金属アレルギーの心配がない
08
治療のシミュレーションと、歯の移動行程を治療前に確認できる

デメリット

01
難易度の高い症状への治療効果や、歯の移動の正確さや効率が、表側や裏側のワイヤーによる矯正と比べて劣る場合がある
02
患者さん自身で、1〜2週間に1度、新しいマウスピースに交換する管理努力が必要
03
取り外し可能なため、患者さん自身できちんと使用する努力が必要(治療が進まず、良い結果を得られない可能もある)

マウスピース型の装置の注意点

画像:マウスピース型の装置が適用できる状態かどうか、正確に判断すること

01 マウスピース型の装置が適用できる状態かどうか、正確に判断すること

矯正歯科治療では、患者さんの歯並び・かみ合わせ・あごの位置・顎関節の安定性などを良く理解し、経験的な判断のもと、的確な治療法の選択を行うことが重要です。当院では、経験と実績から正確な見極めを行い「その方の症状にマウスピース型の装置が適用できるかどうか」を判断します。

その適用が相応しくないと予想される場合には、無理をせず、裏側矯正や目立たない表側矯正などを検討されることをお勧めいたします。

画像:マウスピースの決められた使用時間と着脱方法をしっかりと守ること

02 マウスピースの決められた使用時間と着脱方法をしっかりと守ること

マウスピースは患者さんご自身で着脱可能なため、決められた使用時間、決められた着脱方法を守らないと、歯は予定通りに動きません。また、マウスピースが正確に装着されていない状態で治療が進むと、マウスピースが合わなくなり、治療がうまくいかなくなってしまいます。

当院で使用する装置は1日22時間の装着が推奨されています。長時間の会食が多い等、マウスピースの使用時間が確保できない方や、治療への協力性にかける方には不向きな治療法です。

治療期間・治療の流れ

一般的な矯正治療と同様に、治療の内容や難易度、歯を動かす移動量などによって治療期間は異なります。歯の移動量が少なければ1年程度で動的矯正治療は完了しますが、難易度の高い複雑な場合には2〜3年かかることもあります。

画像:歯型をとる

01 歯型をとる

マウスピースの作製にはおよそ30〜45日くらいかかります。

画像:歯並びをシミュレーション

02 歯並びをシミュレーション

治療前に、歯並びの治療経過や、仕上がりのシミュレーションをコンピュータ上で確認します。

画像:治療開始|1〜3ヵ月に1回の通院

03 治療開始|1〜3ヵ月に1回の通院

治療期間中は、治療の進行にともない患者さんご自身で、1〜2週間に1度、新しいマウスピースに交換していきます。決められた使用時間(1日22時間推奨)と使用方法でマウスピースを装着・使用・交換してくだい。

通院時の診療内容

  • 歯が計画通り動いているか確認
  • かみ合わせの確認と調整
  • マウスピースと歯の適合状態の確認
  • 必要に応じてアタッチメントの装着・撤去
  • 治療後のレントゲンと口腔内の撮影
  • 口腔内の衛生管理(クリーニング等)
画像:アタッチメントの装着・ディスキング 01 画像:アタッチメントの装着・ディスキング 02

04 アタッチメントの装着・ディスキング

2つ目以降のマウスピースから、症状や経過に応じてアタッチメントを装着したり、歯と歯の間をディスキングします。

アタッチメントとは

歯の表面に樹脂で白い突起をつけて、マウスピース矯正での歯の移動をより効果的にさせるための補助装置。色も歯と同色で目立ちません。

ディスキング(IPR)とは

歯のエナメル質をわずかに削ることで、スペースを増やして抜歯を回避したり、左右の歯の形態を整えるために行う処置です。エナメル質の厚さは約2mmあり、削るのは約0.2〜0.3mmでエナメル質の厚みの1/10から1/3以下です。これが原因で歯が悪くなったり虫歯になるという研究結果報告はありません。むしろ再石灰化を引き起こし虫歯に強くなるという報告もあります。

画像:治療終了

05 治療終了

予定した治療計画の最後のマウスピースを使用し終えたら、かみ合わせの確認を行います。

微調整が必要な場合 A

歯型採取を再度行い、追加のマウスピースを作成して治療を継続します。このステップを何度か行う場合もあります。追加の費用はかかりません。

微調整が必要な場合 B

短期的にワイヤーによる矯正装置を使用して、最終的な仕上げを行います。追加の費用はかかりません。

歯がキレイに並び、かみ合わせも良い状態の場合

1〜2ヵ月間、最後のマウスピースを使用していただきます。

画像:マウスピースの決められた使用時間と着脱方法をしっかりと守ること

06 マウスピースの決められた使用時間と着脱方法をしっかりと守ること

矯正治療が終わり装置を外した後、何もしないでいると、歯は治療前の歯並びに戻ろうとする傾向があります。そこで簡単な装置を使用して、歯並びが安定するまで固定する期間を設けます。これを「保定」と呼びます。

保定期間は、3〜6ヵ月ごとに通院し、歯並びのチェックを行います。当院ではすべての患者さんに2年間のアフターケアを行っています。歯並びを安定させるための大変重要な期間です。

マウスピースの取り扱い方法

画像:マウスピースの洗浄方法

01 マウスピースの洗浄方法

マウスピースの洗浄は、1日に1度程度、使い古しの歯ブラシなどで外側・内側を弱い力で磨きます。磨き終わったら十分にすすぎます。ポイントは力を入れすぎないこと。力を入れすぎるとマウスピースが変形したり、破損したりする場合があるのでご注意ください。

画像:食事の際はマウスピースを外します

02 食事の際はマウスピースを外します

飲食の時にはマウスピースを外します。装着したまま飲食をすると、虫歯や歯周病のもとになったり、マウスピース自体が傷んだりする可能性があります。

水を飲む場合には、特に外す必要はありませんが、糖分を含むジュースなどを装着したまま飲むと、虫歯リスクが発生する場合があります。

熱い飲み物にマウスピースが触れると、変形してしまう可能性があります。ワインやコーヒーなど色素が強いものは着色してしまう恐れがあります。

画像:用のクリーニング剤もあります

03 専用のクリーニング剤もあります

専用のクリーニング剤も取り扱っています。通常の洗浄に加えてクリーニング剤を使用することで、より清潔に保つことができます。詳しくはスタッフまでご相談ください。

マウスピースを補助する矯正装置

マウスピースを補助する目的で使用する、従来型のワイヤーやブラケット、顎間ゴムなどを「補助矯正装置」といいます。マウスピースでの治療の前、または途中や、終了後に行う場合があります。補助矯正期間は症状によって様々ですが3ヵ月〜1年かかる場合もあります。しかしマウスピースと併用することによりトータルの治療期間を減少できるメリットがあります。補助矯正を取り入れることにより、難しいケースにおいてもより理想的な治療を行うことができます。

画像:顎間エラスティック(ゴム)

01 顎間エラスティック(ゴム)

上下の歯のかみ合わせを改善したり微調整するために使用します。上下のマウスピース側面にゴムをひっかけて使用します。ゴムは口腔内の側方につけるためほとんど目立ちません。

画像:歯並びをシミュレーション

02 透明のブラケット

マウスピースでの治療中に、治療計画通りに移動しない歯があれば、歯の移動を補助する目的で透明のブラケットを装着します。審美性に優れており、形状は滑らかで装着後も快適です。小臼歯、大臼歯部に付けることが多く、ほとんど目立ちません。マウスピースでの治療と同時に進めていきます。

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